2025年3月21日、岡山県倉敷市玉島にて、玉島周辺の地域食材を活用した新しいスタイルの茶事を提供する店「備中玉島湊鐡屋 わたしのお茶事和佳」が開店します。この施設は、地域創生への貢献を目指しています。
現代に合わせた新しい茶事のスタイル
茶事とは、主にお茶を楽しむために、亭主が趣向を凝らした空間で、道具を鑑賞しながら、食事や酒を共にし、4~5時間をかけて行うフルコースのもてなしです。通常、茶室で行われ、着物やスーツを着用し、正座で参加するのが一般的です。しかし、「わたしのお茶事」では、現代の生活様式に合わせ、約2時間程度で、椅子とテーブルを使用し、各自が楽な姿勢で楽しめるスタイルを採用しています。また、茶事本来の「主客の心の交わりを尊ぶ」という精神を大切にし、完全予約制で1日1組(最大5人)限定としています。なお、この事業は「倉敷市まちづくり基金事業補助金」の交付を受けて実施されています。
生産者の思いを伝える料理
店主は、40年間農林水産行政に携わる中で、生産者が手間をかけて育てた作物が市場の需給バランスで価格が決まる現状を目の当たりにし、「生産者と消費者を結ぶのは料理」という理念を見出しました。この施設では、地産地消の推進者として、生産者の思いを消費者に伝える場と位置づけています。
美に囲まれた空間での創作懐石料理
お客様へのもてなしは、美しい和の空間で、玉島を中心とした地域の食材を活用した料理と美味しいお茶を、新しいスタイルで提供し、豊かで贅沢な時間を楽しんでいただきます。料理の器は、店主が趣味で集めた世界で唯一の古陶磁器を使用し、「心とお腹の贅沢」を味わっていただきます。江戸時代に日本海を越えて玉島湊に運ばれたかもしれない器や、ヨーロッパから里帰りした器も用意しています。
日常の中の非日常を提案
当店では、日常生活の中でも非日常を感じられるよう、部屋の設え、料理の食材や器を通じて「家庭でもできる非日常の提案」を行い、気づきや発見につなげるおもてなしを提供します。具体的には、子育てが一段落した世代など、「ゆとり」を求める方々が、自分へのご褒美のひとときとして、陶磁器や歴史愛好家の方々には、器を通じて古人との出会いを楽しみ、また、格式高いイメージのある茶道を親しみやすいものに変えることで、お客様それぞれの視点で非日常を発見する場を提供します。さらに、観光だけでは物足りない外国人旅行者には、「わたしのお茶事」を通じて、日本の総合芸術である茶道の体験を、特別な時間として楽しみ、より深い日本文化を知っていただきたいと考えています。
地域活性化と新たな需要の創出
店主は、岡山の隠れた歴史の街、玉島を知り、地域食材を活用した料理を楽しんでいただくことで、地域農産物等のPRや購買活動につなげ、新たな需要の開拓が期待できると共に、玉島の活性化や地域経済の発展に寄与できると考えています。「お客様には玉島の応援団になっていただけることを期待しています。また、料理のレシピを公開することで、お客様の家庭で幸せな食卓が広がる一助となれば幸いです。さらに、わたしのお茶事のスタイルによって、親しみやすい茶道のイメージを広め、日本の伝統文化の一つである茶道に、一人でも多くのファンを増やし、文化の継承に寄与できることを願っています。」と語っています。予約方法などの詳細は、ホームページをご覧ください。
元記事:倉敷市玉島において、お茶事を体験できる店、わたしのお茶事和佳が3月にオープンhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000157670.html