「庭は暮らしを映す鏡」──ヒール ザ ガーデンのプロ設計士が語る“設計力”と“提案力”の真価とは?

2025/08/12

ヒール ザ ガーデンは、横浜・戸塚を拠点に“庭づくりは暮らしづくり”を掲げ、設計から施工、アフターケアまでを一貫して手がけるエクステリアの専門集団です。職人からスタートして、30年の業界キャリアを持つ斎藤社長と、同じく職人を経てCAD設計を始め、現場の視点からプランニングを行ってきた佐藤専務 ──二人が出会い、ともに創り上げた会社には「ただ美しいだけでなく、機能性とお客さまのライフスタイルに寄り添う庭を届けたい」という揺るぎない想いがあります。

本連載の第1回では、その創業ストーリーと理念、そして「暮らしと庭」に込めた熱いメッセージをお伺いしました。本連載では全3回にわたり、ヒール ザ ガーデンの「想い」と「技術力」を深掘りする予定ですが、今回は「庭は暮らしを映す鏡」——ヒール ザ ガーデンのプロ設計士が語る“設計力”と“提案力”の真価とは?というテーマで、創業メンバーでもある設計士の建部さんに直撃します。業界初心者にもわかりやすく、かつ現場のリアルな声をお伝えすることで、「庭づくり」の奥深さとヒール ザ ガーデンが大切にする価値観を感じていただければ幸いです。

設計士の建部純さん。住宅の設計から初めて30年。「仕事終わりのビールが最高です」

ヒール ザ ガーデン創業者インタビュー:今、求められる本当の設計力と提案力とは

ヒール ザ ガーデンは一般的な「庭の設置・メンテナンス業」にとどまらず、住宅の設計段階から参画し、お客さまの暮らし方をヒアリング。ガーデンデザイン、材料選び、施工プラン、完成後のメンテナンスに至るまで、ひとつの現場を一人のプランナーが担当。それぞれの現場での成功例、問題点を共有したり、プランニングの相談をしたりとスタッフ全員がチームとして連携しています。

――ヒール ザ ガーデンの立ち上げについて、社長の斎藤さんは「品質は当然のこと、お客様の満足度が上がるものを作り、提供するものすべてに責任を負うために会社を立ち上げた」と前回のインタビューで仰っていました。今回は、その“満足度が上がるものを作るため”に必要なヒール ザ ガーデンの設計力に絞ってお話しを伺いたいと思います。

――ヒール ザ ガーデンが考える“良い設計”って何でしょうか?

建部氏:施工後、お客様が毎日喜んで使ってもらっている状態で初めて、その設計は“良い設計”だった、と言えると思います。仕上がった直後は当然すべてが綺麗だけど、日々の生活が始まり、使い込んでいくなかで違和感や負担を感じることなく使えているか、ということに尽きると思います。

――どうしたら良い設計が生まれるのか

建部氏:設計はお客様とのメールや電話でのやりとりからすでに始まっています。直感や感覚的なところ、話し方、ご予算、ご希望条件、などの最低限のインプットは既にあり、その情報から初回のご提案の範囲をある程度は想像します。言葉にしてしまうとシンプルなのですが、実際には、我々がここ最近拘っている素材やデザインをぜひ活用してみたい、という設計の好奇心も含みながら、実際にお会いするまでに設計について色々な妄想をしています。

――施主様との自然な会話からすべてが始まる

建部氏:必要以上にこちらから根掘り葉掘り聞きだすような質問はしません。あくまでも自然な会話の中から本質に近い情報に基づいて、自分らしい設計、つまり素材や配置の考察と同線への配慮などを判断することが多いです。例えば、「洗車時に水しぶきがかかっちゃって」や、「車も好きだし洗うのも苦にならないんだよね」や、「ママチャリはできれば外から見られたくないよね」、「自然の植物や造形が落ち着くんだよな」など、会話の中でふと出るその人の考えや、潜在的なご要望、生活の中で大切にしていること、気になっていることなどに関する様々な情報こそが重要なんです。

「初回提案時のお客さんの反応はやはり一番気になりますね。何度経験しても緊張します(笑」と建部さん

建部さん設計の施工例「駐車場からの動線デザインをやわらかくしたい、という施主の希望をアイディアに落とし込みました。抜け感のあるフェンスが奥ゆきを感じさせます」

――改めて、ヒール ザ ガーデンが考える“良い設計”とはなんですか

建部氏:設計の参考として、周りの環境や隣家、街並みなどに合わせることはもちろんありますが、それらとの整合性という観点でいくと、規制やルールがない限り実はそこまで拘っていません。さきほどお話した通り、自然な会話で得られた一次情報から一つ一つを理解し、感じ取り、お客様の本音を洞察し、それを当社の強みである施工力としてご提案すること、に集中していますね。

――ヒール ザ ガーデンの設計力を支える要素

建部氏:戸塚という地域に根差し、地域の皆様に愛され、おかげ様で数多くの施工実績を積みあげてきました。この施工数と実績を積み重ねる過程で築いた職人との信頼関係。この信頼関係ってなかなか新興の業者や他地域の業者には真似ができませんし、再現もできません。彼らの技量や特徴、強みなどが頭の中に入っています。具体的に頭の中で、信頼できる職人の施工そのものをイメージして設計する作業こそが、我々が考える良い設計の土台になっていると思うんです。ですので、ヒール ザ ガーデンの設計力って何?と聞かれると、こう答えます。一つ目は、お客様との自然な会話とそこから感じる創造力、2つ目は、現場職人の技、技量を前提とした緻密な設計・デザイン最後の3つ目は、それを現実のモノとして創り出す職人との長年の信頼関係、いろいろ考えましたが結局のところ、この3つに尽きるのだと思っています。

――緻密な設計・デザインを可能にするヒール ザ ガーデンの設計思想

佐藤氏:設計の基本は、お客様のライフスタイル、家族構成、趣味嗜好などを丁寧に聞き取り、土地の条件や建物とのバランスを読み取りながら、使いやすく、美しく、そして長く愛される空間を形にすることであり、そこに、ヒール ザ ガーデンらしい“設計の思想”を加えることです。

その考え方を具体的にお客様に伝える手段として欠かせないのが、設計ツールです。例えば、“3DCAD”は天候や光の確度から始まり、寸法や勾配、納まりの精度を技術的に担保し、職人と呼ばれる施工側とのすり合わせに不可欠な設計情報を正確に管理、伝えるものです。逆に“パース”は、完成後のイメージをわかりやすく視覚化することで、施主様との認識のズレを減らし、「こんな風に暮らしたい」という感覚的な想いを共有する役割を果たします。

これらのツールはあくまで手段ですが、設計の説得力を高め、共感を生むためには欠かせないものと考えています。重要なのは、これらのツールに頼りきるのではなく、あくまで「何を伝えるか」が中心にあるということです。どんなに美しいパースが描けても、暮らしに不便が生じたり、施工に無理があったりしては意味がありません。そのためには、先ほどお話しした信頼できる職人の施工力や実績、特徴やクセをリアルにイメージして作り上げます。たとえば、特に建部は設計の拘りが強いので、玄関アプローチの角度ひとつ、花壇とフェンスの間隔ひとつを取っても、図面には表れない“動線の心地よさ”や“視線の抜け”まで、数センチ、数ミリの単位で設計に込めていますし、素材と素材の相性、接合部分の自然な建付けも意識しながら、まさに一つ一つを緻密に創り上げる作業を得意としています。

建部さん愛用の筆記具。図面に書き込んだり、寸法の計算や拾い出しをしたりするために使用しています。設計を学び始めた学生時代から、ずっと同じメーカーの同じものを使っているそう。

――ちなみに、職人さんってどんな人達なんですか?

佐藤氏:庭や外構の職人というと、一見、寡黙で無骨なイメージを持たれるかもしれません。実際、朝は誰より早く現場に入り、炎天下でも黙々と作業を続けるようなタフな人も多いです。でも彼らは、土の状態を見て「今日は水を入れるのはやめよう」と判断したり、コンクリートの流し込みひとつでも「この気温ならあと3分待つ」や「この根っこを切っても大丈夫だけど、ここを切ると樹形が変わってしまう」など、まるで自然と会話するかのような繊細さを持っています。さらに、自然と対話するだけではなく、お客様の表情や口調から「本当は芝じゃなくて石が好きなんじゃないか」と察する感性もあります。信頼関係を築くことができれば、図面の数センチのズレも「これ本当にこの寸法でいいですか?」と聞いてくれる。そんな“言葉少なき誠実さ”が、現場には息づいています。たまに彼らと本気で喧嘩もしますが、それこそが仕事に誠実である裏返しかな、とポジティブに解釈しています。

――緻密な設計・デザインと、それを実現させるヒール ザ ガーデンの提案力ってなんでしょうか?

佐藤氏:単に美しいデザインを提供するだけでなく、機能性、安全性、メンテナンス性、そしてお客様ご自身の“らしさ”が空間に反映されていることが不可欠です。では、その“らしさ”をどう設計に落とし込むのか。その答えが“丁寧で自然なヒアリング”にあります。良い外構設計は、お客様との対話から始まります。ご家族の生活スタイル、趣味、将来的なライフプラン、さらには日常の動線やストレスに感じていることまで、何気ない会話の中に設計のヒントが詰まっています。たとえば「雨の日はベビーカーを玄関までスムーズに運びたい」「週末は庭で家族とバーベキューをしたい」──そんな声に耳を傾けることで、単なる装飾ではない、生活に根ざした設計が可能になるのです。

3DCADで正確な図面を描き、さらにパースを用いて立体的に仕上がりを可視化していく。このプロセスを通じて、“設計者の意図”と“お客様の感覚”のズレを最小限に抑えることができます。また、設計とは図面だけで完結するものではありません。シンプルな設計の中にある“機能性・機能美”を大切にしています。

植栽・照明・門まわり・アプローチなどの各要素は、それぞれが目的を持ちながらも、パッと見た全体の調和の中で本質的な美しさを発揮したりします。特に最近は、共働き世帯や高齢のご家族がいるケースなど、お客様の事情も多様化しています。その分だけ、暮らし方にフィットした提案が求められるようになってきています。だからこそ、私たちはただ“デザインを提案する”ではなく、ヒアリングの時間を惜しまずに、一緒に頭の中に暮らしを描いていきながら、“施工後に負担のない暮らし、心地よく使い続けられること”をイメージして設計に向き合っています。

良い外構とは、暮らしに寄り添いながら、時とともに味わいを深めていくものです。図面にも、3DCADにも、パースにも表れない“空気感”のようなものをヒアリングで丁寧にすくい上げ、それを現場に確実に伝えるとともに、自分自身もリアルに現場をイメージして設計する、そして確かな技量で形にして施主様にお届けすること、それが我々ヒール ザ ガーデンが考える良い設計と提案力と言えると思います。

設計あるあるトークで盛り上がるお二人。設計のことになると熱がはいります。


――ヒール ザ ガーデンの強みや、長年にわたり信頼される理由がわかった気がします

斎藤氏:正方形の土地の設計を依頼されると、もしかすると我々の強みが発揮できないかもしれません(笑)。逆に変形した土地や設計の遊びが多い場所でこそ、我々の強みは生きるかもしれませんね。それほど、設計と提案には自信を持っています。担当者がお客様とのコミュニヶ―ションをとることから始まり、施工後のアフターフォローまで一人が一気通貫で、責任を持ってサービスをお届けすることも特徴です。見積、設計、デザイン、施工、メンテナンス、お客様窓口のように分業で効率化を図る企業がここ最近多くなってきましたが、我々は最初から最後まで一人が徹底的にお付き合いします。

―― “一気通貫でサービスを提供する”、それは依頼する側からするととても安心です!売ったら終わり、その後はあからさまに応対が変わる業者もいますよね

斎藤氏:我々のような地域に根差す会社は、地域の皆様からの信頼で成り立っています。他方で、現場の職人との信頼関係がないと、良い仕事は絶対できません。そういう意味では、当社の強みとは、お客様であったり、職人の皆さんであったり、それぞれを高め合う社員であったり、地域の皆さんであったり、我々ヒール ザ ガーデンに関わっていただいているすべての皆様との信頼の積み重ね、なのかもしれません。見えないところにこそ拘りぬく、そんな地味な作業もいとわず今後も社員一同、そして職人の皆さんと一緒に良いもの、良いサービスをお届けしていきたいと思います。

以上、第2回の「プロの設計士が語る“設計力”と“提案力”の真価とは?」をお届けしました。
第3回は“地域に根ざす庭づくり”をテーマに、実際に職人の皆さんも交えながらお届けする予定ですのでぜひご期待ください!

★本連載第1回の記事はこちら:https://pr-muun.com/10692/


Heal The Garden
サービスページ:https://heal-the-garden.com/
電話:045-383-9020
FAX:045-383-9021
MAIL:mail@heal-the-garden.com


インタビューに答えていただいたのは…

株式会社Heal The Garden(ヒール ザ ガーデン)

代表取締役:斎藤 亮 さん
取締役:佐藤 武弘 さん
設計士:建部さん

会社概要

社 名:株式会社Heal The Garden(ヒール ザ ガーデン)
代表取締役:斎藤 亮
取締役:佐藤 武弘
本社所在地:〒244-0815横浜市戸塚区下倉田町130-1セントラルハイツ1F
設立:平成23年4月25日
事業内容 :【エクステリア事業】(外構設計~施工)【ガーデン事業】 (造園設計~施工)
X:https://x.com/HealTheGarden
Instagram:https://www.instagram.com/healthegarden/
YouTube:https://www.youtube.com/@healthegarden7289

著者:muun編集部

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