ヒール ザ ガーデンは、横浜・戸塚を拠点に“庭づくりは暮らしづくり”を掲げ、設計から施工、アフターケアまでを一貫して手がけるエクステリアの専門集団です。職人からスタートして、30年の業界キャリアを持つ斎藤社長と、同じく職人を経てCAD設計を始め、現場の視点からプランニングを行ってきた佐藤専務──二人が出会い、ともに創り上げた会社には「ただ美しいだけでなく、機能性とお客さまのライフスタイルに寄り添う庭を届けたい」という揺るぎない想いがあります。
本連載の第1回では、その創業ストーリーと理念、そして「暮らしと庭」に込めた熱いメッセージを余すところなくお伝えします。
ヒール ザ ガーデンは、お客様の暮らし方やご要望を丁寧にヒアリングし、ガーデンデザイン、材料選び、施工プラン、完成後のメンテナンスに至るまで、ひとつの現場を一人のプランナーが担当して行っている企業です。それぞれの現場での成功例、問題点を共有したり、プランニングの相談をしたり、スタッフ全員がチームとして連携しています。
本連載では全3回にわたり、ヒール ザ ガーデンの「想い」と「技術力」を深掘りします。
第1回は創業ストーリーと理念、第2回はプロの設計士が語る「設計力」と「提案力」、第3回は「地域に根ざす庭づくり」をお届けします。業界初心者にもわかりやすく、かつ現場のリアルな声をお伝えすることで、「庭づくり」の奥深さとヒール ザ ガーデンが大切にする価値観を感じていただければ幸いです。
斎藤氏: この業界に入って30年ぐらいになります。もともとは職人をやっていて、他人が描く図面を見ながら現場で施工していました。自分だったら、こんなプラン・デザインにするのに、と感じることが多くなり、職人からキャリアチェンジをして下請けのデザイン・施工会社を始めました。しかし、自分自身が直接お客さんとコミュニケーションを取りたいという想いが強くなり、中間業者の下請け業務をやめることにしました。そこから、お客様と直接会話して、自分が良いと思えるものや、良いと思えるデザインを提供する、という今日のヒール ザ ガーデンの流れが始まったんです。
佐藤氏: 私も28歳から独立して現場を7、8年やっていました。他人が造った図面に正確に従って作ることに多少のジレンマを感じていて、どこかで「もうちょっとこうしたら良くなる」と思って伝えたとしても設計者になかなか話が通らないことがありました。そんなことが続き、自分で設計をやるしかないと思い、CADを購入して取り組み始めました。
斎藤氏: 佐藤さんと出会ったのは、お互いがCADを購入してそれぞれの想いを大事にしながらそれぞれが独自でやり始めたタイミングでした。2年ぐらいはそれぞれでやっていましたが、それにも限界を感じたので、佐藤さんに「一緒にやらないか」と声をかけたんです。お客様へのサービスや提供するものすべてに責任を負うということは、当然ながらしっかりとした品質で提供しなければいけないし、お客様の満足度が上がるものを作るためにはベストだと思って会社を立ち上げました。それから二人の関係は、20年を超えましたね、長い付き合いのせいかよく「お互い雰囲気が似てきた」と言われるんです。
佐藤氏: 創業して1年後ぐらいに施工した、横浜市内のSさんというお客様がとても印象に残っています。すごく庭が大好きなお客様で、リニューアルしたいということで、その時は弊社ホームページからお問い合わせをいただきました。
工事が終わってから完成見学会も開催してくださいました。チラシを配ったり、会場準備をしたり、スタッフ皆で行ったことがとても印象に残っています。Sさんとは未だにお付き合いがあり、何かあると電話をかけてきて、家のことでも何でも相談していただけます。14年経った今でもちょっとした相談ごとや、あるいは知人を紹介してくださる関係が続いています。
佐藤氏: 機能性を大事にしています。デザインばかりに特化して作っても、それが全く使えなかったり、使いづらかったりすることが実際に起こっているんです。他の業者で施工してすぐ問い合わせが来て、行って直したことも数件ありました。自分がデザインした現場では、絶対にそんなことにはさせないよう、機能性とデザイン性のバランスを意識しています。
お客様がこだわっているポイントを汲み取って、デザインするということにすごくこだわりがあります。どんな小さなご要望でも、まずはお聞かせいただいて、そこにプロとしての意見を織り交ぜてご提案をしています。そしてお打ち合わせでは3DCADで事細かく見えるような状態で説明します。なぜかというと、完成した時と同じものができていればお客様は満足するし納得もする。事前に画像で共有することで、いざ完成した時に「イメージと違う」という不満が生まれないようにしています。
斎藤氏: お客様の「これが欲しい」というご要望に対して、本当に必要なのかどうかを考えてもらうこともあります。例えば、漠然ととにかく庭にはウッドデッキ、いうお客様がいらっしゃったら「どんな目的で使いますか?本当に使いますか?」と聞きます。特に新築であれば、まずは1年間庭でどういう風に過ごしたいかをイメージしてもらいます。本当は、実際に過ごしてからどうするかを考えるのが一番いいと思っています。自分のライフスタイルが決まってからでないと、せっかくデッキを作っても使わないことになっていまします。
斎藤氏: 庭って「見る庭」なのか「使う庭」なのか全然違うんです。窓から見てパッと綺麗な庭を作るのか、実用的に使う庭なのか。それぞれ様々で、その人や家族の状況をつぶさに見ながら具体的に全体のデザインを提案しています。デザインだけ目を引いても仕方ありません。人によって、場所によって、また時期によっても、ベストな提案は異なりますし、とにかくお客様とのコミュニケーションが大切なんだと改めて思います。
実際、私も孫ができて、庭の使い方が時の経過とともにどんどん変わっていくんです。今まではあまり使ってなかった庭が、孫を呼び寄せるために人工芝が欲しいとか、プールを置けるようにとか。人生の変化に合わせて庭も変わるものなんだと実感しています。ただ、20代のお客さんにそこまで見せることはできないので、年代に応じた提案やアドバイスを家族構成を聞きながら行っています。
あとは、お客様の拘っているポイント、これをどこまで汲み取ることができるのか、だと思っています。ちょっとした不満や違和感などをきっかけにお客様の本当のニーズがどこにあるのか、それが何なのか、そしてそれは我々で限られたスケジュールと予算の中でどこまで提案できるものなのか、をストイックに考えます。しかしそれは、お客様の要望すべてを鵜呑みにすることではないと思います。逆に、お客様がもし「ウッドデッキをつけたい」と言ってきたとしても、「まずはその庭で1年過ごしてみたら?そこからライフプランや同線にあったウッドデッキを考えてもいいんじゃない?」と指摘することも多いです。あまり使われないかもしれないものに多額のお金を使うのってもったいないじゃないですか。それは感じたときにはなるべく早くお客様に伝えるようにしています。
佐藤氏: 漠然としたイメージでご相談に来る方も結構いらっしゃいます。「どうしたらいいかわからない、荒れちゃって」という相談から始まることも多いです。スペースをどういう風に使うかゾーニングをして、いろんな商材をコーディネートしていくことが多いので、デザインというよりはその空間、スペース、お客様の生活同線、周囲の環境なども考慮した最適な商材を提案するようなコーディネート業に近いものだと思っています。だからこそ、お客様とこちらのイメージのギャップを埋めるためにも我々はCADを活用して、具体的に、質感やカラーリング、周囲との調和なども考慮したデザイン案を施工前にご提示します。事細かく見てもらえたり、詳細にイメージしていただけることがとても大切だと考えていて、その作りこみこそがヒール ザ ガーデンのこだわりでもあり、特長でもあると思っています。
佐藤氏: 創業当時に庭のリフォームをさせていただいたお客様が、職人の施工や対応なども含めてすべてに満足してくださった結果、当初は具体的に予定されていなかった家のフルリフォームもお願いしたいとおっしゃってくださいました。
やはりデザインだけではなく、職人たちが細かなこともおろそかにせず、とにかく丁寧に、お客様への対応や隣家など周辺の住民の方への配慮も含めて意識を高くやってくれているので、そこを褒めてくださり満足していただいた結果だと思います。問い合わせの対応が素敵で良かったというお言葉もよくいただきます。「また あなたにお願いするね」と言っていただけることが一番幸せですね。
斎藤氏: 特に3年ぐらい前からOBのお客様からの依頼も増えています。1年間の契約の中で、OBのお客様からのリピート工事の割合が上がってきました。ご紹介や2期工事、3期工事、またその子世帯の紹介、親戚のご紹介などもあります。それが理想形なので、引き渡し後もお客さんを大事にして継続していくという我々の方針も徐々にではありますが浸透し達成でき始めていると感じています。本当にありがたいことです。
斎藤氏: よく「ヒールって悪役の方のヒールですか?」と言われるんですが、違いますっ。ヒーリングの「癒し」という意味です。お庭から日常の癒しが始まるように、「癒し」をテーマにつけました。
創業メンバー5人で話した時に「ヒール ザ ガーデン、いいんじゃない?」とすんなり決まりました。マイケル・ジャクソンの「ヒール ザ ワールド」という曲もあって、地球を癒すというところもちょっとかかっている感じで、我々のメッセージが社名に表現できていると思っています。
斎藤氏: 商売を始めると、それまではまず自分が自分が、という風に自分が一番だったんですが、お客さんや社員も含めて人との関りや信頼を大切にすることによって、自分だけじゃない、自分の頑張りだけではなく皆さんというかかわりの中でこそ商売が成り立つことがわかりました。自分にも家族がいるし、みんなにも家族がいる。それは、もうちょっと広がったファミリーだというイメージで、自分勝手さが昔に比べたらなくなり、本当に良かったのではないかなと思います。責任感も、より強くなりましたね。
佐藤氏: 私も一人で突っ走るタイプで、当時は本気で一人で生きていけると思っていました。職人として良い仕事をしていけばそれでいいというシンプルな考えでした。冒頭にも言いましたが、斎藤と知り合って、この会社をともに経営していく過程で自分はかなり変わったと思います。昔の私を知っている人はみんな「怖いから気をつけろ」と言われるぐらいでしたから、大きく性格というか考え方、仕事の進め方、人との関りの大切さへの理解度が大きく変わりましたね。
一人で生きていけないということがわかりましたし、これだけのサポートがあって、これだけの人が集まって一つの会社なんだなということを実感しています。長くお客様に支持いただける会社、長く社員のみんなが活躍できる会社を作っていきたいと思います。
以上、第一回の”創業ストーリーと理念”をお届けしました。
第2回は”プロの設計士が語る「設計力」と「提案力」”をテーマにお届けする予定ですのでご期待ください!
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Heal The Garden
サービスページ:https://heal-the-garden.com/
電話:045-383-9020
FAX:045-383-9021
MAIL:mail@heal-the-garden.com
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インタビューに答えていただいたのは…
株式会社Heal The Garden(ヒール ザ ガーデン)
代表取締役:斎藤 亮 さん(右)
取締役:佐藤 武弘 さん(左)
社 名:株式会社Heal The Garden(ヒール ザ ガーデン)
代表取締役:斎藤 亮
取締役:佐藤 武弘
本社所在地:〒244-0815横浜市戸塚区下倉田町130-1セントラルハイツ1F
設立:平成23年4月25日
事業内容 :【エクステリア事業】(外構設計~施工)【ガーデン事業】 (造園設計~施工)
オフィシャルウェブサイト:https://heal-the-garden.com/
X:https://x.com/HealTheGarden
Instagram:https://www.instagram.com/healthegarden/
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